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『日本人初!NFL選手誕生なるか?』(前編)

アスリートバンク サイト管理者 (2009年1月14日 10:12)

『日本人初!NFL選手誕生なるか?』(前編)日本アメリカンフットボール界、お正月の風物詩といえば、社会人王者と学生王者が日本一をかけて対戦する"ライスボウル"。09年は学生王者の立命大が勝利。5年ぶり3度目の王者に輝いた。

【NFL版フィールド・オブ・ドリームス】

映画『フィールド・オブ・ドリームス』のように、ある日声が聞こえる。"彼が来れば、それはやってくる"

場面は毎年2月初めの日曜日に開催されるアメリカ最大のスポーツイベント、スーパーボウルから始まる。

『同点で迎えた第4Q残り3秒。決まれば優勝のフィールドゴール。サイドラインからゆっくりと歩を進める日本人キッカー。全米はもとより、ここ日本でも時差をものともせず月曜日の朝から、多くの国民が固唾を飲んで見守っていた。シーズン最後の試合となるスーパーボウル。このシーズン、開幕からアメリカンフットボールのルールに関する書籍が驚異的なペースで売上げを伸ばし、巷ではこのスポーツが話題にならない日はなかった。

その年の秋。スーパーボウル優勝を決めるフィールドゴールを決めたキッカーと、衛星中継を通じて急激に知名度を上げたNFLスター軍団が成田空港に降り立つ。ここ日本で初開催となるNFLの公式戦が、一人の国民的人気日本人プレーヤーの誕生により現実のものとなった。

東京ドーム前には、一躍人気スポーツとなったアメリカンフットボール、しかも本場NFLの試合が生で観れるとあって、プラチナチケットを握りしめたファンの、長蛇の列がどこまでも続いていた...』

 私がこんな夢想をするきっかけになったのは、元日本サッカー代表中田英寿がサッカー引退を発表した時。もし、中田氏がキッカーとしてNFLに挑戦してくれたら。
なぜなら...。

アメリカンフットボールに対しての日本国民の印象は、ほぼこの二つに集約されるのではないだろうか。"面白いから好き"と"ルールがわからないから観たことない"
少数の前者と、大多数の後者。

『日本人初!NFL選手誕生なるか?』(前編)アメリカンフットボールが日本上陸してから今年で75周年。100年を一つの区切りと考えると、いよいよ第4クォーターに突入する。"The Final Quarter Project"概要を会見にて発表する社 団法人日本アメリカンフットボール協会理事長の谷口輝雄氏。

【日本人に足りないもの】

 アメリカ四大スポーツと言われている、NFL、MLB、NBA、NHL。唯一未だ日本人プレーヤーが誕生していないのがNFL。
なぜか?他のスポーツに比べ、接触プレーが多く単純に体格、パワー、技術で劣るからか。

骨格からして日本人にはそもそも不利なスポーツなのだろうか。
実は答えははっきりしている。他の競技に比べて格段に必要とされ、日本人にとってもっとも本場のライバルに劣るもの。それは『英語力』なのだ。それもネイティブ並みの『英語力』。

私が冒頭にある夢想の主人公に中田氏をイメージしていたのは、彼が比較的流暢な英語で会見に応じている場面を目にしたことがあったからだ。

NFLプレーヤーのキック力というのはこれまた半端ではなく、そもそも中田や日本人の脚力では荒唐無稽な話しと思われる方もいるだろうが、このままでは日本人のNFL入り自体が荒唐無稽の話となりつつ今、夢想くらいは自由ということでお許しいただきたい。

『日本人の特徴を生かす』

体力、身体能力からしてネイティブのアメリカ人には敵わないとは思いたくない。

他競技では世界一の金メダルとはいかないまでも、オリンピックでも同じ土俵で勝負している日本人はいくらでもいるのだから。

NFLには、身長170cmの選手も居れば2 mを越える者もいる。体重も70kg台から140kg以上もある選手が同じチームでプレーするのがアメリカンフットボール。これほどチーム内で体格差があるスポーツも珍しい。

学生時代、同じクラスには、球技が苦手で体も小さいけどとにかく駆け足が速い子。ボールを蹴るのが得意な子。太っているからサッカーなどは苦手だけど、相撲なら誰にも負けない子。足で蹴るスポーツは苦手だけど、野球のように投げるのは得意な子と、様々な特徴、体格の子供達がいた。

アメリカンフットボールのベースにあるのは個性の重視であり、人の長所を見て、その長所に合わせた役割、すなわちポジションが与えられる。

学校のクラスメート全員に適材適所が与えられるのがアメリカンフットボールというスポーツである。

試合週の大半を占めるミューティングと、電話帳程の厚さのプレーブックの理解。興奮状態の中、試合中に繰り出される指示を完璧に理解した上でプレーする。

野球のようにマウンド上で通訳を交えて指示を伝達、確認なんてことはしていられないのだ。
アメリカ四大スポーツで唯一日本人が誕生していないNFL。その前に立ちはだかる、『英語力』という壁。
本場で渡り合える技術とともに完璧な『英語力』も伴わなければならない。

『国内メジャー化プロジェクト』

日本人のNFL入りを悲願とする、日本のアメリカンフットボール界も、NFLジャパンを始め、『英語力』強化をプロジェクトの中枢に取り組んでいる。

2009年1月3日。アメリカンフットボール日本一を決めるライスボウルが開催される東京ドーム。試合前には(社)日本アメリカンフットボール協会による記者会見が行われ、
1934年、日本にアメリカンフットボールが上陸して今年で75周年。アメリカンフットボールがより国内でメジャー化するために、アメリカンフットボール関係者が一丸となって進めていく『アメリカンフットボールのためのプロジェクト「ザ・ファイナルクォーター・プロジェクト」』の概要が発表された。

国内メジャー化に必要不可欠な日本人NFLプレーヤー。

果たして今後の展望は。NFLに今一番近い男は?

(次号へ続く)

WRITER

小川直樹
1972年生まれ。スポーツライター。プロ野球を中心に幅広くスポーツ界の取材を行う。米国4大スポーツにも精通。NFL専門誌「タッチダウンPRO」に寄稿。06年ブログ「仁志敏久取材日記」以来のネット界進出。

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