ブラインドサッカーを御存知ですか?(前編)
(2008年10月14日 19:45)
ブラインドサッカーのフィールド。ネット上に張られた貼紙には「試合中はお静かに!」と書かれている。音が命綱のブラインドサッカーゆえのマナーである。
目の見えない人が行なうサッカーです。
私はこのスポーツと出会って以来、その魅力に取り憑かれしまい、競技団体を支えるサポーターの一人として活動するまでになりました。一人でも多くの人にブラインドサッカーの面白さを知っていただきたい、そんな熱い思いで今はボールを蹴っています。
目が見えなくてもシュートは強烈!足元に全神経を集中させて放たれたボールがゴールを突き刺す。
ところで、目が見えないのになぜボールを蹴ってゲームができるのか?
それは「音の力」なんです。ボールに特殊な鈴が組み込まれていて、「カシャカシャ」という音がプレイヤーを誘導し、ゲームを作るんです。また、コーラーと呼ばれるチームメイトと監督、コーチがフィールドの外から声を掛け、ボールや相手プレイヤーの位置、ゴールまでの距離や角度を伝え、ゲームを動かすんです。
「逆サイドフリー!」「6m! 45度! シュート!」ってね。
サイドラインに設けられたフェンスがゲームの流れをスムーズに運ばせる。ボールはサイドを割ることなく又、フェンスはプレイヤーの安全にもひと役買う。
ちなみに、フィールドプレイヤーは1チーム4人で、ゴールキーパーは健常者がその役割を担います。ただ、視覚障害の程度によって2つのカテゴリーがあります。アイマスクを装着し、全盲状態でサッカーをするB1クラス。もう一つはB2/3クラスといい、弱視者がプレーするフットサルです。視覚障害のある人だけのスポーツではありません。私もアイマスクを装着した状態でプレイヤーとしてゲームに参加できます。つまり、障害者と健常者が区別なく一緒に楽しめるスポーツでもあるんです。
ボールに仕込まれた鈴の音とコーラーの声を頼りに、フィールド内のプレイヤーは一点に集中する。ゴール前の激しい攻防に興奮はヒートアップ!
ですから、ブラインドサッカーを障害者スポーツと思っていたら大間違いなんです。やっている人も見ている人も一体となり、ゲームに入り込んでしまう新しいスポーツの形です。
そもそも私は初めてブラインドサッカーを見た時、驚きの連続でした。アイマスクで完全に光を遮断しながらもプレイヤーたちは自由自在にフィールドを走り回っている。プレーの激しさはサッカーに負けず劣らず。見えないことでたまにプレイヤー同士が衝突するがゲームは続く。ゴールが決まった瞬間、歓喜が爆発し、それはサッカーを凌ぐほどの興奮です。
ゲームを進める上ではボランティアの手も必要としますが、それは単なる手伝いというのではなく、一緒に一つのものを作り上げていくという感覚なんです。こんな体験は生まれて初めてのことでした。
WRITER
- 山下将史
- 日本大学法学部在学。
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